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【2005年5月10日】今日は<蚯蚓出(みみず いずる)>

【蚯蚓出(みみずいずる)】土の中から春の命が顔を出すころ。自然の小さな声に耳をすませて

こんにちは!
今日のテーマは、春から初夏へと移ろう季節の中で静かに訪れる、七十二候のひとつ——
**「蚯蚓出(みみず いずる)」**についてです。

「みみず?」「出るってどういうこと?」
ちょっと地味に思えるこの季節の言葉、実はとっても奥深く、
日本人と自然とのつながりを感じられる、素敵なサインなんです🌱


目次

🐛「蚯蚓出(みみずいずる)」とは?

「蚯蚓出(みみず いずる)」は、**七十二候(しちじゅうにこう)**のひとつ。
その名の通り、冬の間、土の中に潜っていたミミズが顔を出すころを指します。

🗓 いつ頃のこと?

  • 毎年 5月10日頃〜5月14日頃
  • 二十四節気の「立夏」の次候(第2候)

つまり、「夏の気配が立ち始めたころ」、
土の下の世界でも“生命の季節”が始まっているのです。


🐛 ミミズはなぜ出てくるの?

春が進み、地中の温度も安定してくると、
冬眠していたミミズたちが活動を再開します。

☀ ミミズが出る条件

  • 地温が10℃以上になる
  • 雨が降って地面が柔らかくなる
  • 湿度が高く、乾燥していない

ちょうどこの時期は、春雨や曇りの日が増えるころ。
地上に出やすい環境が整い、ミミズが“もぞもぞ”と動き出すんですね。


🌱 ミミズと人間のくらしの関係

ミミズと聞くと、あまりよい印象がないかもしれません。
でも実は、ミミズは土の中のエコヒーローなんです!

✅ ミミズがしてくれること

  • 地中の空気を循環させる(耕してくれる)
  • 枯れ葉や有機物を分解し、土を豊かにする
  • ミミズのフンは天然の肥料になる

つまり、ミミズが活動を始めること=自然界の循環が本格的に始まるサインでもあるのです!


🧑‍🌾 昔の人にとっての「蚯蚓出」

農作業において、ミミズが顔を出す頃は**「田んぼの準備開始の合図」**でもありました。

  • 土の中の生き物が動く → 土が目覚めた
  • 稲作のための土づくり・代掻き(しろかき)開始
  • 畑作でも肥沃な土に感謝しながら作付けへ

まさに、「ミミズが出る」=「今年も田畑を頼んだぞ」という自然からのメッセージ。


🧠 「蚯蚓出」に学ぶ、季節とのつながり方

ミミズが出てくる――
それだけの出来事に、昔の人々は命の動きと自然の循環を見出していたのです。

🌀 ミミズの行動=「見えない季節の変化」

気温、湿度、土の状態…。
人間が見逃してしまいがちな微細な変化を、ミミズたちは敏感に察知しています。

たとえば:

  • カエルが鳴く
  • ツバメが帰ってくる
  • ミミズが出てくる

これらはすべて、「自然の小さなカレンダー」なのです。


☘ 七十二候の面白さ:「蚯蚓出」から見えてくること

七十二候は、わずか5日ごとに季節の移り変わりを表現する超ミクロな暦
その中で「蚯蚓出」は、大地の目覚めと、命の営みの始まりを教えてくれます。

他にもこの時期には…

  • 「竹笋生(たけのこ しょうず)」:竹の子がにょきにょき出てくる
  • 「蚕起食桑(かいこ おきて くわをはむ)」:蚕が桑の葉を食べ始める

…など、生き物たちの動きが次々と描かれています。

🐾 小さな命も、季節を語る主人公

カレンダーでは分からない、足元の季節感を教えてくれるのが七十二候の魅力です。


🧘‍♀️「蚯蚓出」を感じる暮らしのヒント5選

この小さな季節の節目を、日々の暮らしに取り入れてみませんか?

✅ 1. 雨上がりの土の匂いに注目

ミミズが動き出すとき、土はふかふかで湿っています。
「雨の後のにおい」はまさに、命が動き出す香り。五感で感じてみてください。

✅ 2. ガーデニングや家庭菜園を始める

蚯蚓出の頃は、植物の根もぐんぐん伸び始める時期。
小さなプランターでも、種まきや土いじりを始めてみましょう。

✅ 3. 子どもと一緒に「土の生き物観察」

ミミズの他にも、ダンゴムシやアリ、バッタの赤ちゃんなどが現れる時期。
虫が苦手でも「観察するだけ」なら大人も楽しめますよ!

✅ 4. 七十二候カレンダーや日めくりを活用

「今日はミミズが出る頃か~」と思うだけで、
通勤途中の景色や道ばたの草花が少し違って見えるはず。

✅ 5. 食べ物にも“土の恵み”を意識してみる

たとえば:

  • 新じゃが、新にんじん
  • たけのこ
  • 山菜(こごみ、わらび、ぜんまい)

これらは「大地の目覚め」を食卓に取り込む美味しい方法です♪


🐛 ミミズにまつわる豆知識

✅ ミミズは種類がいっぱい!

実は、ミミズには日本だけでも500種以上いると言われています。

  • シーボルトミミズ
  • ドバミミズ
  • ヒダリマキミミズ…など

中には地中10m以上に棲む大型種も!

✅ ミミズコンポスト、知ってる?

近年注目されているのが、ミミズを使った生ゴミ処理(コンポスト)
ミミズが生ゴミを食べ、栄養たっぷりの堆肥に変えてくれるエコな仕組みです♪


✨ おわりに:地味だけど大切な「蚯蚓出」

カエルやツバメのような派手さはないけれど、
ミミズは確かに「季節の動き」を教えてくれる、小さな使者です。

自然の声は、大きな音では聞こえません。
でもこうして、五感を研ぎ澄ませば、
“見えない季節の足音”が聞こえてくるようになるのです。

忙しい毎日のなかで、ほんの少し立ち止まって、
地面を見つめてみてください。

「お、ミミズが出てきたな」
それだけで、自然との距離が少し縮まる気がするはずです🌱🐛

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