六曜(ろくよう)とは?
「六曜(ろくよう)」は、日本の暦において、日の吉凶を示すための六つの指標です。主に冠婚葬祭などの行事を行う際に参考にされることが多く、現代でもカレンダーや手帳に記載されています。六曜にはそれぞれ特定の日があり、その日の運勢や行事の適否を表しています。今回は、六曜の由来や特徴について説明していきます。
六曜の由来
六曜の起源は中国にあります。中国の「六壬時課(りくじんじか)」という占術から派生し、日本には鎌倉時代に伝わったとされています。当初は軍事や戦略の参考にされていましたが、江戸時代以降、庶民の生活に取り入れられるようになりました。六曜は、日々の吉凶や行動の指針として使われるようになり、特に明治時代以降、広く普及しました。
六曜の一覧と特徴
六曜には以下の六つがあります。それぞれの六曜について、その意味や特徴を説明します。
1. 先勝(せんかち・せんしょう)
特徴: 先勝は、「先んずれば即ち勝つ」という意味で、午前中が吉、午後が凶とされています。何事も急いで行うと良いとされ、特に午前中に始めることが吉とされています。逆に、午後は控えめに過ごす方が良いとされています。先勝の日は、急ぎの用事や始まりを意味する行事に適しています。
2. 友引(ともびき・ゆういん)
特徴: 友引は、「友を引く」という意味で、勝負ごとにおいて引き分けを示すとされています。この日は、午前中と夕方が吉、正午が凶とされています。友引の日は、友人との交流や助け合いに適していますが、葬儀を避けるべきとされています。これは、友引の日に葬儀を行うと「友を引く」、すなわち死者が友を連れて行ってしまうと考えられているためです。
3. 先負(さきまけ・せんまけ・せんぷ)
特徴: 先負は、「先んずれば即ち負ける」という意味で、午前中が凶、午後が吉とされています。この日は、急がずに慎重に行動することが良いとされています。先負の日は、午後に行動を開始する方が運勢が良いとされています。特に、交渉や契約ごとを午後に行うと良いとされています。
4. 仏滅(ぶつめつ)
特徴: 仏滅は、「仏も滅するほどの大凶日」という意味で、一日中凶とされています。この日は、新しいことを始めるのは避けるべきとされています。仏滅の日に結婚式や開店などの祝い事を避ける傾向があります。しかし、逆に仏滅の日は、物事を整理したり、悪習を断つための行動には適しているとされています。
5. 大安(たいあん)
特徴: 大安は、「大いに安し」という意味で、一日中吉とされています。この日は、何事においても吉であり、特に結婚式や開店などの祝い事に適しています。大安の日は、始まりを意味する行事や新しい挑戦に非常に良いとされています。多くの人々が、大安の日を選んで重要なイベントを行う傾向があります。
6. 赤口(せきぐち・しゃっこう・しゃっく)
特徴: 赤口は、「赤舌(しゃくぜつ)」とも呼ばれ、火や刃物に注意が必要とされる日です。午前11時から午後1時までが吉、その他の時間が凶とされています。この日は、特に火災や怪我に注意する必要があります。赤口の日は、火に関する作業や刃物を使う仕事を避けるのが良いとされています。
六曜の活用
六曜は、日常生活や重要なイベントを計画する際の参考として活用されています。以下に、六曜を活用する具体例を挙げてみましょう。
- 結婚式: 大安の日に結婚式を挙げると、縁起が良いとされ、多くのカップルがこの日を選びます。逆に、仏滅の日は避けられることが多いです。
- 葬儀: 友引の日は、友を引くとされるため、葬儀を避けるのが一般的です。代わりに、友引の日にはお通夜を行うことが多いです。
- 開店・開業: 新しいビジネスの始まりには、大安の日が好まれます。縁起を担ぐことで、商売繁盛を願います。
- 引越し: 引越しの日も、六曜を参考にすることが多いです。特に大安の日に引越しをすると、新しい住まいでの生活が順調になると考えられています。
- 契約: 契約ごとや重要な取引も、六曜を参考にして行うことがあります。先負の日は午後に契約を行うのが良いとされています。
六曜の現代的な意義
六曜は、現代の日本社会においても一定の影響力を持っています。特に、冠婚葬祭やビジネスにおいては、六曜を意識する人が多いです。しかし、一方で六曜を全く気にしない人も増えてきています。六曜は、あくまで参考程度に使うべきものであり、絶対的なものではありません。
まとめ
六曜は、日本の暦において日々の吉凶を示す六つの指標であり、日常生活や重要なイベントを計画する際の参考として広く活用されています。中国から伝わった占術が起源であり、鎌倉時代に日本に伝わり、江戸時代以降、庶民の生活に取り入れられるようになりました。
六曜にはそれぞれ意味があり、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の六つがあります。これらの日を理解し、適切に活用することで、より良い日々の過ごし方ができるかもしれません。
現代では、六曜を全く気にしない人も増えていますが、伝統的な文化としての六曜を知ることで、日本の風土や習慣をより深く理解することができます。次回のカレンダーを見る際には、六曜を意識してみて、その日の運勢や行事の計画に役立ててみてくださいね。