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和風月名

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和風月名(わふうげつめい)とは?

「和風月名(わふうげつめい)」とは、古くから日本で使われてきた各月の伝統的な名前です。これらの名前は、季節や自然現象、農作業など、その月に特有の風景や出来事を反映しており、日本の風土や文化を感じることができます。それでは、和風月名の由来や特徴を説明していきます。

和風月名の由来

和風月名の多くは、中国の影響を受けつつも、日本独自の風習や自然観を取り入れて名付けられました。これらの名前は、平安時代には既に使われていたとされ、古典文学や詩歌にも登場します。それぞれの月の名前は、その時期の自然の移り変わりや人々の生活を反映しています。

和風月名の一覧とその特徴

それでは、各月の和風月名とその由来、特徴について紹介していきます。

1月 – 睦月(むつき)

由来と特徴: 「睦月」という名前は、「親睦を深める月」という意味から来ています。新年を迎え、家族や親戚が集まり、お祝いをする時期であることから名付けられました。また、古くは「元月(げんげつ)」とも呼ばれていました。正月行事やおせち料理、初詣など、日本の伝統的な新年の風景が広がります。

2月 – 如月(きさらぎ)

由来と特徴: 「如月」は「衣更着(きさらぎ)」が転じたもので、寒さが厳しくなり、さらに衣を重ねて着る月という意味です。また、「生更(きさらぎ)」とも書き、新しい命が芽生え始める時期を表しています。立春を迎え、少しずつ春の気配が感じられる時期でもあります。

3月 – 弥生(やよい)

由来と特徴: 「弥生」は「木草弥生月(きくさいやおいづき)」の略で、草木がいよいよ生い茂る月という意味です。春が本格的に訪れ、桜の花が咲き、自然が一気に活気づく時期です。卒業や入学など、人生の節目とも重なり、希望と新たなスタートの象徴です。

4月 – 卯月(うづき)

由来と特徴: 「卯月」は「卯の花が咲く月」という意味です。卯の花とは、ウツギ(空木)の花を指し、春に白い花を咲かせます。また、「初花月(ういはなづき)」とも呼ばれ、新しい花々が咲き誇る時期です。春爛漫の季節で、新学期や新年度の始まりでもあります。

5月 – 皐月(さつき)

由来と特徴: 「皐月」は「早苗月(さなえづき)」の略で、田植えの時期を指します。皐(さつ)は、田植えを意味し、農作業が本格化する月です。また、五月晴れという言葉があるように、天候も安定し、爽やかな季節です。端午の節句もこの月にあり、鯉のぼりや柏餅などが風物詩です。

6月 – 水無月(みなづき)

由来と特徴: 「水無月」は一見、水が無い月と読めますが、実際には「水の月」という意味です。これは、田んぼに水を引く時期を表しています。梅雨の季節であり、雨が多く降る月でもあります。また、「無」は「の」を意味する助詞として使われています。夏至を迎え、日が最も長くなる時期でもあります。

7月 – 文月(ふみづき)

由来と特徴: 「文月」は「文披月(ふみひらづき)」が転じたもので、短冊に願い事を書く七夕がある月です。また、「稲文(いなふみ)」という言葉があり、稲穂が文様のように見えることから名付けられたとも言われます。夏の風物詩である花火大会や盆踊りもあり、賑やかな季節です。

8月 – 葉月(はづき)

由来と特徴: 「葉月」は「葉落ち月(はおちづき)」が転じたもので、木の葉が落ち始める月という意味です。また、「葉月(はつき)」とも言われ、植物が成長し、葉が茂る時期を表すとも言われます。夏の暑さが続く中で、お盆や夏祭りなど、先祖を供養する行事も行われます。

9月 – 長月(ながつき)

由来と特徴: 「長月」は「夜長月(よながづき)」が転じたもので、夜が長くなる月という意味です。秋の訪れを感じる時期で、涼しさも増してきます。また、中秋の名月やお月見など、月に関する行事も多く、美しい月夜が楽しめる季節です。

10月 – 神無月(かんなづき)

由来と特徴: 「神無月」は「神の月」とも書きますが、一般的には「神様がいない月」という意味です。これは、日本中の神様が出雲大社に集まるため、他の地域の神社には神様がいなくなるという伝説に基づいています。しかし、出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれます。秋の収穫祭や文化祭もこの月に行われます。

11月 – 霜月(しもつき)

由来と特徴: 「霜月」は「霜が降りる月」という意味です。寒さが一段と増し、朝晩には霜が見られるようになります。また、「霜見月(しもみづき)」とも呼ばれ、冬の訪れを感じる時期です。紅葉も終わりを迎え、木々が冬支度を始めます。

12月 – 師走(しわす)

由来と特徴: 「師走」は「師が走る月」という意味で、年末に向けて忙しくなる時期を表しています。お坊さん(師)も忙しく走り回るほど、慌ただしい月という意味です。また、「極月(ごくげつ)」とも呼ばれ、1年の終わりを意味します。大掃除やお正月の準備など、年末の風景が広がります。

まとめ

和風月名は、それぞれの月に特有の風景や出来事を反映した美しい名前です。これらの名前を知ることで、季節の移り変わりや日本の風土をより深く感じることができます。現代の生活ではあまり使われなくなったかもしれませんが、和風月名を知ることで、古き良き日本の文化や自然を感じることができます。次の月の名前をチェックして、その月ならではの楽しみ方を見つけてみてくださいね。

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