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【2024年11月7日】<立冬>&<茶始開 (つばきはじめてひらく)>

1. 立冬(りっとう) – 冬の入り口、季節の変わり目

立冬は、二十四節気の一つで、「冬の始まり」を告げる日です。毎年11月7日頃に訪れ、秋が終わり、いよいよ冬に向かう合図です。この日は、太陽の位置が黄経225度に達する時に定められており、立冬以降、日差しが次第に柔らかくなり、寒さがじわじわと感じられるようになります。

立冬の意味と由来

「立冬」という言葉は、古代中国の暦から取り入れられました。「立」は「始まる」という意味を持ち、「冬」は文字通り「冬」を指します。つまり、「冬が始まる日」を意味しています。自然界の生物や植物が冬の準備を進める頃で、動物たちは冬眠の準備を始め、人々も衣替えや暖房の用意をする時期です。

立冬の習慣と食文化

立冬は、日本では季節の変わり目として特別に意識されています。この日に食べると縁起が良いとされる食べ物には「かぼちゃ」や「しょうが」などがあります。これらは体を温める食材として知られており、寒さに備えるために食べられることが多いのです。温かい鍋料理も立冬にぴったりで、家族と囲む食卓が温もりをもたらします。

立冬の天気と自然の変化

立冬からは、各地で紅葉が深まり、やがて落葉が進み、景色はどんどん冬らしく変わっていきます。山の上の方では初雪が観測される頃で、平地でも冷え込みが増していきます。この時期、朝夕の冷え込みが特に厳しく、霜が降りる地域も多くなります。空気も澄んで、星空が一層美しく見える季節でもあります。


2. 山茶始開(つばきはじめてひらく) – 冬の彩り、椿の開花

**山茶始開(つばきはじめてひらく)**は、七十二候の一つで、立冬の次候にあたります。「椿」が「山茶」と表現されているのは、中国では山茶花(ツバキの近縁種)が「山茶」と呼ばれていたことに由来します。この七十二候では、山茶花が咲き始める様子を表現し、寒さが増す冬の中でも華やかさと生命力を感じさせます。

山茶始開の意味と由来

「山茶始開」は「山茶」が「始めて開く」という意味で、冬が深まってもなお、植物が生命力を発揮している様子を表現しています。山茶花や椿は冬の寒さの中でも元気に花を咲かせることで知られ、厳しい季節に彩りを添えてくれます。日本では古くからこの花に親しみがあり、冬の風物詩として愛されてきました。

山茶始開の風景と楽しみ方

山茶花や椿の花は、庭園や神社などでよく見られ、その美しい花姿が寒さを忘れさせてくれます。特に、赤や白の花が冬の雪景色に映える様子はとても美しく、写真撮影にも人気のスポットとなっています。また、花が落ちる際に「ぽとり」と落ちる様子が日本人にとっては風情ある瞬間とされ、静寂の中でその音に耳を傾けるのも一興です。

椿の花と日本文化

椿は、茶道や歌舞伎など日本文化にも深く関わっています。茶道では、床の間に飾る花として重宝され、冬の茶会で見かけることが多いです。また、椿はその華やかさと清楚さから多くの文学作品や俳句にも詠まれ、「雪に映える椿」という情景は日本の冬を象徴するイメージの一つです。


このように、「立冬」と「山茶始開」は、冬の到来と共に自然の変化を感じる大切な暦の節目です。寒い季節に入りますが、季節の食や風景を楽しみながら、心身ともに温かく過ごしてくださいね。

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