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【2005年6月21日】今日は<夏至>&<乃東枯(なつかれくさかるる)>

【夏至(げし)とは?】

毎年、6月21日前後、日本の暦(※二十四節気の一つ)で訪れるのが「夏至」。
読めばその名の通り、「夏の至り(きわまり)」、つまり、一年で一番昼が長く、夜が短い日のことです。
「一年で一番、太陽が頑張る日」とも言えます。

北半球では、太陽が一番北へと昇り、空で一番高い位置を通ります。
その結果、昼が長く、夜が短くなるわけです。
一方、南半球では「冬至」。日本で明るい日差しが降り注いでいるとき、南の国では最も暗い日となります。


【日本の四季と『夏至』】

日本の四季を司る二十四節気の一つで、次の節気は「小暑(しょうしょ)」。
その後、「大暑(たいしょ)」となり、暑さのピークへと向かっていきます。

「夏至」を過ぎれば、次第に夜が長くなるものの、暑さの本番はこれからやってきます。
そう、日本の季節感って、ちょっと面白いですよね。
昼の長さのピークが過ぎても、暑さのピークは1ヶ月後という、自然の不思議がここにあります。


【夏至の楽しみ方】

  1. キャンドルナイト
     日本でも、夏至の日に電気を消してキャンドルのやわらかな光で過ごす、「100万人のキャンドルナイト」が有名。
     夜の短い一夜だけ、ゆっくりと自然と向き合うのも素敵です。
  2. 夏至祭
     北欧などでは、「夏至祭(ミッドサマー)」が有名です。
     日本でもその文化が少しずつ広まり、長い昼を楽しむパーティーなどが行われています。
  3. 夕陽を楽しむ
     日本でも、日本海側などの海辺では、「一年で一番遅い夕陽」に出会えます。
     友達や家族、恋人と一緒に、ゆっくり楽しめる贅沢な時間です。

【日本の伝統と『夏至』】

日本では、「夏至」に農事の節目となる行事が行われてきました。

🌱 「半夏生(はんげしょう)」

夏至から数えて約11日後が「半夏生」。農家さんが田植えを終え、「一休みする節目」にあたります。
「半夏生までに田植えを終えないと、豊作が望めない」という言い伝えもあるくらい、農耕と密接に関わる節気なのです。

🌳 夏至の行事食

・関西:タコを食べて豊作を願う
・香川:うどんを食べて農作業の疲れを癒やす
・福井:焼き鯖を食べて夏バテ予防
地方それぞれで、意味のある行事食が受け継がれています。


【『夏至』から学べること】

単なる「昼が長い日」にとどまらず、
「自然のリズム」に身をゆだね、人生の豊かさを再発見できるタイミング。

例えば、
☀️ 仕事で忙しいときこそ、「陽が長いからできること」にチャレンジしてみたり、
☀️ 夜の短さを味わう意味で、「夜の価値」を再発見したり。

日本の暦が教えてくれるのは、単なるカレンダーではない、心の豊かさへのヒントなのです。


【まとめ:「夏至」で豊かな一日を!】

「夏至」は、単なる一年で一番昼が長いだけの日ではありません。
🌱 自然のエネルギーが満ち、農事の節目となり、
☀️ 伝統行事が豊富で、
🍉 私たち自身の心身のリズムを見つめ直すきっかけとなる、豊かな一日。

ぜひ、次の「夏至」に向けて、
・長い昼の過ごし方
・自然や伝統へのまなざし
を楽しんでみてくださいね!

🌱【乃東枯(なつかれくさかるる)】

〜日本の暦が伝えた自然のメッセージ〜


目次

【1】「乃東枯(なつかれくさかるる)」とは?

「乃東枯(なつかれくさかるる)」という、少し難しい響きの言葉があります。
これは、日本の七十二候(しちじゅうにこう)の一つで、毎年6月21日〜25日頃、つまり、「夏至」にあたる時期の後半を表します。

意味はその名の通り、
「乃東(だいとう/夏枯草:カコソウ)」という草が、夏なのに枯れる、というもの。
日本古来の自然観では、「陰陽の転換」を表現する節目となる意味がこめられています。


【2】「乃東(だいとう/夏枯草)」ってどんな草?

乃東(だいとう)は、ウツボグサという植物の古名です。
紫色の小さな花を咲かせる、かわいらしい野草で、初夏の田畑や山里でよく見かけます。

ところが、夏至の頃、その名の通り、急速に茶色く枯れ始めるという不思議な性質があります。
「一年で一番陽の気が強いとき」に、「一つの命が終わる」という姿が、
日本の自然観・陰陽思想の豊かな表現となっています。


【3】『乃東枯』が伝える意味

「乃東枯」が示しているのは、単なる自然現象ではありません。

🌞 陽の極まり、陰へ向かうサイン
「夏至」で陽の力が頂点となり、ここから次第に陰の力が芽吹き、
次の季節へ向かう合図となります。

🌱 循環とバランスの大切さ
盛りの後には、衰えが訪れる。
自然も、人生も、バランスの上で成り立つという、日本古来の価値観が凝縮されているのです。


【4】『乃東枯』の楽しみ方・過ごし方

単なる古い言葉ではありません。
『乃東枯』の意味を知れば、毎年の6月後半が、豊かな意味を持つものとなります。

🌿 ① 自然を楽しもう
公園や里山で、「ウツボグサ」を探してみましょう。
色とりどりの花から、やがて茶色へ姿を変え、次へ命をつなげていきます。

🌅 ② 気持ちの整理・リセットのタイミング
一年の後半へ向けて、身の回りを整理してみてもよいでしょう。
『乃東枯』の「転換のサイン」に合わせて、心身もリフレッシュしてみてください。

🍃 ③ 「陰陽」に触れる
『乃東枯』の意味を知れば、単なる「草が枯れる」という自然現象も、
人生の豊かな意味へとつながります。
これまでの成果を受け入れ、次の成長へと向かうヒントとなるでしょう。


【5】日本の暦からの学び

『乃東枯』という言葉の奥には、日本の先人たちが紡いできた
自然と共に生きる知恵があります。

  • 「最盛期だけが尊い」という価値観から、
     「衰えや終わりも次への大事な一歩」という価値観へ。
  • 「成長だけが豊か」という狭い発想から、
     「静寂や停滞も豊か」という懐の深い発想へ。

『乃東枯』の言葉は、現代の私たちへ、
「陰と陽のサイクルの大切さ」をやさしく語りかけています。


【6】『乃東枯』を心で味わうヒント

🌱 身の回りの『転換』を意識してみる
例えば、梅雨から盛夏へ向かうこのタイミングで、
服やインテリアを衣替えしたり、心身のメンテナンスをしてみたり。

🌅 自然のサインから学ぶ
夜明けや夕暮れ、身近な草花の姿から、
人生のサイクルや時間の意味を再発見できるかもしれません。

🌳 日本の暦を身近に楽しもう
『乃東枯』だけでなく、身近な二十四節気・七十二候を知ることで、
四季の豊かさを、もっと身近に楽しめるようになります。


【まとめ:「乃東枯」で心豊かな夏を】

『乃東枯』という名前は、単なる古い言葉ではなく、
「自然の中で生きるヒント」であり、
「人生のサイクルを大事にしよう」というメッセージでもあります。

次の『乃東枯』の時期、ぜひ、身の回りで
🌱 うつろう自然、
🌅 移りゆく陽の長さ、
🌳 自身の心のサイクル、
それぞれをゆっくり眺め、感じてみてください。

そうすることで、日本の四季だけでなく、
人生そのものの豊かさが、より一層味わえるはずです。

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